前章では土地売却において解体してから土地を売却するメリット・デメリットをご紹介しましたが、
まだ解体費用を支払ってまで解体をするべきなのかどうか迷っている人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、土地売却で建物を解体した方がいい人としない方がいい人をそれぞれご紹介していきます。
6-1.土地売却で建物を解体したほうがいい人
①土地を早く売りたい人
②老朽化や耐震構造が不安な建物が建っている土地を売りたい人
③買主とのトラブルになるリスクを減らしたい人
6-1-1.土地を早く売りたい人
土地を早く売りたい人は建物を解体してからの土地売却をおすすめします。
なぜなら更地にして売却することによって、買主は以下2点のメリットを享受できるので、
購入希望者がすぐに現れスピーディに売れる可能性が高いからです。
- ●すぐに新しい家の建築に取り掛かることができ、解体工事の手間がかからない
- ●解体費用を支払う必要がない
更地は買主に人気が出やすい物件なので、土地を早く売りたいと考えている場合は、建物を解体して土地売却をするようにしましょう。
6-1-2.老朽化や耐震構造が不安な建物が建っている土地を売りたい人
老朽化や耐震構造が不安な建物が建っている土地を売りたい人は、解体してから土地売却することをお勧めします。
不安要素のある建物が建っている土地を売却したいという買主はいません。
買主が安心して購入できる状態に土地を整えることで、土地が売れるようになるのです。
老朽化しているのかどうか、耐震構造が不安な建物であるのかどうかについては、不動産会社に相談して判断してもらいましょう。
6-1-3.買主とトラブルになるリスクを減らしておきたい人
買主とのトラブルになるリスクを減らしておきたい人は、建物を解体して土地売却することをおすすめします。
というのも、建物を解体して更地にしておけば、解体の段階で埋設物などに気付けて対処できたり、
埋設物や地盤の調査を事前に行って対処することで、買主に契約不適合責任を問われてトラブルになることを防げるのです。
買主とトラブルになるリスクを少しでも減らしておきたいと考える場合は、建物を解体して事前に土地の調査してから売却すると良いでしょう。

6-2.土地売却で建物を解体しない方がいい人
①土地売却において費用を抑えたい人
②築25年未満の建物もしくは古民家が建っている土地を売却したい人
6-2-1.土地売却において費用を抑えたい人
土地売却において費用を抑えたい人は、土地売却で建物を解体しない方が良いでしょう。
建物を解体して更地にしてしまうと解体費用がかかる上に、固定資産税が3〜4倍の金額に増額するからです。
建物が建っている土地は固定資産税が1/6に減額される、「住宅用地の軽減措置特例」が適用されますが、
更地にしてしまうとその特例は適用外になってしまいます。
そのため土地売却において費用を増やしたくない、できれば抑えたいと考えている場合は解体をしない方が良いでしょう。
6-2-2.築25年未満の建物もしくは古民家が建っている土地を売却したい人
築25年未満の建物もしくは古民家が建っている土地を売却したい人は、建物を解体しない方が良いでしょう。
理由は土地の価格に建物の価格をプラスでき、より高く売却できる可能性があるからです。
先述の通り、築25年未満の建物は、建物としての価値があると判断されて値段がつく可能性があります。
最近では古民家に価値が見出され、お住まいになりたいという人が多く需要があるため、建物に値段がつく可能性があるのです。
古家や古民家をリノベーションしてよりお洒落に、暮らしやすく変えて売却する方法などもあるので、不動産会社と相談して決めましょう。